プリズンブレイク、ついにシーズン5が解禁されました。
毎週火曜日が楽しみで仕方ありません。
先日のシーズン5・第2話「光の所長」では、”ゲーム理論”というキーワードが取り上げられ、サラの夫であるネスが、ゲーム理論について簡潔に述べるシーンが。
ゲーム理論とは、「複数の意志決定体間における戦略的な相互関係」を研究する学問です。
もう少し簡単に説明すると、「相手がいる状況の時、どんな行動をとるのかベストか?」を考えるものです。
つまり、自分と1人以上の相手(プレイヤ)がいる時に、自分がどういった行動(戦略)を選んだら、
自分にとって良い(利益が高い)かを考えるということです。
プリズンブレイクの要点である”ゲーム理論”。
この記事ではゲーム理論の概要と、その簡単な応用編について説明していきます。
ゲーム理論ってなによ?
冒頭ではゲーム理論についてさらっと引用しましたが、
- 誰が発見したのか
- さらに詳しく
深掘りしていきます。
誰が発見したのか
ポーカーが得意でなかったという数学者フォン・ノイマンが1944年に経済学者モルゲンシュテルンの協力を得て完成させた『ゲームの理論と経済行動』によって切り開かれた、新しい経済学の分野。
「ゲームの理論と経済行動」この論文を発表したことで、ゲーム理論という考え方が世に広がるきっかけになりました。
数学者・フォン・ノイマンとありますが、この人知ってますか?
幼少期から天才的な数学の才能を持っており、8歳で高校レベルの微分積分を理解、24歳でベルリン大学の教授に就任。
第二次世界大戦時の原子爆弾開発計画「マンハッタン計画」にも参加しており、原子爆弾の実用化や、投下都市を「文化・歴史共に優れた京都にすべきだ」と発言したことでも知られる過去のスパコンです。
ゲーム理論をさらに詳しく
ゲーム理論の要点を抑えていきましょう。
まずは3つのキーワード。
- プレイヤー
ゲームに参加する人。最低2人以上が必要。 - 戦略
プレイヤーが選択できる行動。選択肢の数は、いくつでも構わない。 - 利得
プレイヤーが選択した行動によって、それぞれが得る利益を示したもの。
以上がゲーム理論に必要な要件です。
そしてゲーム理論の基本的な考え方は、
- 自分が行動することで、相手は何かしらの反応をする
- 自分と相手が行動した結果・利得を考える
- もっとも良い結果になるような戦略を選択する
これらを意識することになります。
自己の利益だけを考えず、全体的に物事をみる。
最終的に良い結果が自分に来るなら、自己犠牲になることも厭わない。
このような考え方になるでしょう。
ゲーム理論をうまく活用すると、
全体の問題を細分化し、物事の対処を合理的に行い、個々の動機を解明することができると言われています。
より詳しく知りたい人はwikiなり書籍で調べてみてください。
多くの数式・パターンがあり面白いですよ。
ゲーム理論の応用編
ゲーム理論の基本は二面性だ。
”敵が決まるまでは全員の友であれ”
人を虜にし、損得を考える隙も与えず、従わせる。
それがゲーム理論だ。勝つための合理的な手段。真のゲーム理論では、全てのもの、全ての人が”道具”となる。
サラとの対話の中で、夫のネスがゲーム理論について語るセリフです。
思えばこのプリズンブレイクシリーズ、ありとあらゆるゲーム理論を駆使して作ってきたのでは。
製作者の脳みそを覗いてみたいところですが、
ゲーム理論の応用編について触れていきます。
ゲーム理論として有名なのは、”囚人のジレンマ”がありますが、
今回は”スタグハントゲーム”を取り上げます。
うさぎか、鹿か、収穫なしか。スタグハントゲーム
狩りを行う際にどのような選択をするのかを分析した理論です。
選択肢は、
- うさぎを捕らえる
- 協力して鹿を捕らえる
この2つだけ。
表にするとこんな感じ。
プレイヤーAとBが協力して”鹿”を捕らえるか、それぞれが”うさぎ”を捕らえるか、
はたまた片方が”鹿”を狩ろうと思ったのに、もう1人は”うさぎ”を追い、”鹿”を選択したものが晩飯抜きになるか。
できれば大きな”鹿”を得て、たらふく腹を満たしたいものの、片方が飢えすぎてより確実性の高い”うさぎ”を選択するリスクがある。
鹿か、うさぎか。
実際にクジラか魚かでスタグハントゲームを年中行なっているのが、インドネシアのロンブレン島に住む漁師。
船にたくさんの人を集めて捕鯨をするか、沿岸で採れる魚を得るか。
シンプルな理論だけど、それには相手を知り、問題点を洗い出し、それぞれの動機を解き明かして自分に有利な行動を取ることでリスクを減らす。
面白いですねー。もっと勉強したい。
まとめ
奥が深すぎるゲーム理論について書いてみました。
マイケル・スコーフィールドはこの理論をその場の状況から読み取り、相関関係を考察し実行しているようですね。
シーズン5、続きが楽しみ。
こちらの本も、オススメですよ。
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