ホリエモン(堀江 貴文)の、『多動力』を読みました。
荒っぽい表現も多いですが、いまの世の中を的確に捉え、これからの2、3歩先まで見える彼ならではの言葉が、いたるところに散りばめられています。
まず、多動力とはなにか。
いくつもの異なることを同時にこなす力のことを言う。
あなたの周りにいませんか?
「これやってみる!」といろんなものに飛びついて、なにやってるかよくわからない人。
「多動力」をこれまでは、マイナスなイメージで捉える傾向にありました。
- ひとつのことで長続きしない人
- 飽きっぽい人
- 信頼できない人
ですが、インターネットが出てきたことで”タテ社会”が消滅し、あらゆる仕事が「水平分業型モデル」に移行し始めています。
この記事では、これからの時代を生き抜くために必要なスキル「多動力」を、
- 水平分業型モデルはどうなっていくのか
- 多動力は、やりたいことだけをやる人
- 多動力の根幹となるのは、教養であり、本質
以上の3ステップで、あなたの「多動力」なる基礎をつくってもらえたらと思っています。
水平分業型モデルはどうなっていくのか
水平分業とは、ひとつの事業や製品の生産を、一社だけでなく、複数の企業が分業することで実施すること。 例えばテレビの製造で、半導体のメーカー、液晶パネルのメーカー、組み立て工場の運営などに分かれて分業しており、低価格な製品を提供することにつながる。
飛行機をつくるとするならば。
- エンジンを外注
- コックピットの電子製品周りを外注
- 飛行機の座席を外注
- etc…
これが今までの「水平分業型モデル」と言われるものでした。
なんとなく想像ができると思います。
この『ひとつの事業や製品』となる部分が、規模が大きくなり、業種や業界がごちゃ混ぜになっていくよ、というのが現在進行、そして今後の未来の水平分業型モデルです。
車を例にあげるならば、
- 自動運転の技術が進歩
- 人が運転する→『移動する箱』に変化
- 『移動する箱』を水平分業型事業として、様々な業界が参入し開発・発展させていく…
こんな感じ。
未来の車は、
植物インテリア 家具 広告媒体 簡易食品 簡易クローゼット
など、いろんな業界がギュッとつまったおもしろ空間になっているでしょう。
で、その時に求められるのが、各業界を颯爽と渡り歩く「多動力」のある人。
いろんなことに首を突っ込み、かつそれぞれの分野で生産性を高めることのできる人材ですね。
情報は常に更新されまくっているので、相当感度の高い人材である必要がありそう。。
多動力は、やりたいことだけをやる人
一度深くまでハマり、あっさりと次へ移る。これからの時代は、そうやって80点取れるものをいくつももっている人が強い。
答えは一つしかない。「おもしろいから」だ。ただ「おもしろいから」「楽しいから」行動する。
例えば、あなたが特定の学部や資格を持っていたとし、
- せっかくこの学部を出たんだし、活かせる仕事につかなきゃ。
- この資格をとった時間を無駄にするわけにはいかない。。!
このように行動するのならば、まぁ多動力なんて身につかない。
「●●をしたい→●●が必要」というのが筋であって、「●●をもっている→●●をしないともったいない」というのは大体うまくいかない。
しかし、多くの人は、子どもから大人になっていく中で、「多動力」がみるみるうちに涸れていく。
「やりたいこと」ではなく「やらなくてはいけないこと」をするように矯正され、バランスの取れた大人になる。
子どもの頃持っていたようなワクワクする好奇心を、あなたは「オトナだから」という分別や自制心で押さえつけていないだろうか。
目の前のことは、ほんとうに”やらなくてはいけない”ことなのか。
あなたがやりたいことだけをやろう。
多動力の根幹となるのは、教養であり、本質
あなたの考える教養とはなんだろうか?
教養とは、表面的な知識やノウハウとは違い、時代が変化しても変わらない本質的なこと
以上が、ホリエモンの考える教養。
この引用部分をまとめると、
- 教養→抽象的なこと
- 表面的な知識やノウハウ→具体的なこと
このように書き直すことができる。
表面的な知識やノウハウーたとえるなら、あるプロジェクトに必要な知識やテクニックーのことであり、これらは時代の波にあっという間に飲み込まれてしまいます。
僕らが身につけなければいけないのは、教養そして本質的なこと。
小手先のテクニックではなく、物事の本質や、核の部分を追求していく脳を育てることですね。
この抽象・具体についてわかりやすくまとめられた本があるので紹介します。
価値観が変わるような一冊でした。
レビューの一部抜粋。
この本はあくまで「具体的とは? 抽象的とは? その違いと、違いの生かし方とは?」について書いてあるだけです。
そして、それをどう使うかはあなたに委ねられています。言ってみれば、思考という「道具」の説明書のようなものです。
物事をきちんととらえ、考えてみたい人にはとてもお勧めできます。
プラス多動力の中で、教養を深めるためにホリエモンがオススメしている良書も合わせて紹介しておきます。
サピエンス全史のレビュー抜粋。
生物学、物理学、地学、歴史学(世界史、人類史、政治史など)、文化人類学など。普段私たちはいろんな科目に分けて学ぶ。その方が理解しやすく学びやすいからだと思うが、それぞれの学問の間は断絶しがちであり、さらに一つ一つを学び、それらを統合するには時間が掛かる。各人が持つ各科目を総合した全体知識はバラバラで共有できるものが少ないかもしれない。
イスラエルの気鋭の歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリ教授が、こうした分断された科目を「サピエンス」という切り口で一気に整理したのがこの本だ。
高校までに学んだ一通りの科目の知識、新聞やテレビなどで学んだ情報があれば、楽しく興味深く人類の歴史を一気に読み解ける。
バラバラに学んだ生物学、物理学、地学、歴史学などの科目。
これらをギュッとひとつにまとめた歴史学者の本ですね。
あなたがもし異業種に転職したい、そして今までとは関係のない職場へ異動することになった時。。
具体と抽象の往復や教養を身につけておけば、共通する『本質』をとらえ、見えてくる世界が変わってくるでしょう。
多動力、いいですね!
それではまた!
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